ど素人、黄表紙をよむ

独学で黄表紙を読み、悪戦苦闘の成果をさらす。恥知らずの野暮天ですみません。

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心学早染艸(しんがくいはやそめぐさ)⑨

心学早染艸09

悪たましいが夜通し踊りくたびれて、
女郎の懐に入りすやすやと寝入ると、
理太郎は急に門の方が気にかかるようになります。
  
  理太郎「俺はどうして、ここに来たんだろう…
      なぜそんな気になったんだろう…」
  
夢から醒めた心地になり、口もきかずに帰ろうとしたそのとき、
さわぎに悪たましいが目を覚まします。
  
悪たましいが「帰してはならじ」と理太郎の体に飛び込むと
理太郎の心はまた変わり、ついに廓に居続けようと決めたとき
善いたましいがいましめの縄を引き切り、
理太郎に一目散にかけより手をとって連れ帰ろうすると
悪またしいも帰すまじと引き止めます。
  
理太郎は左に引っぱられる時は
「アゝ、いっそ居続けよう」と言い、
右に引っぱられる時は 
「イヤイヤ、はやく帰ろう」と言い、
行きつ帰りつ、考えがコロコロ変わるのでした。

たましいの姿が、凡人の目には一向に見えないので、
茶屋の男は「けしからん身振りをする客人だ」という。

  あやしの「お帰りになろうとも、居続けようとも、しやしない。ばからしいよ」

  悪たま「井戸替えという身だ、コレ屁をひらつしゃんな」
  悪たま「ヨイサア/\ ヨイサア/\ 」



居続け:延長のこと。
      当時、吉原で居続けすると、大見世なら4~5日で百両
      (現在のお金に換算して700~800万円くらい?)かかると言われていた。
  
井戸替え:井戸さらい。井戸の中を空にして掃除すること。
       夏の行事で、大勢で協力して綱を引く必要があった。
       井戸替え
        ↑『江戸府内絵本風俗往来』(明38年 著:菊池貴一郎/出版:東陽堂)より
         「七月七夕 井戸さらひの綱を曳く」
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野暮天のサチ

Author:野暮天のサチ
江戸のおもしろ文学『黄表紙』を読み始めて1年余り。
ど素人の独学なので試行錯誤中ですが、あまりにも面白いので、みんなにも「黄表紙読み」をお勧めしたいと思ってブログをはじめました。

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